
こんにちは、風 薫です
最近2回に渡って、大祓・夏越祭についてお話してきました。
そもそも、大祓の目的が「浄化」・穢れを取り去ることなので、そのための神事や行事(茅の輪くぐり・人形祓)をするわけです。
茅の輪(ちのわ)くぐりにつきまして、すでに書いたので、今日は、人形(ひとがた)祓についてお話します。
人形祓とは?
大祓の中で行われる人形祓は、画像にあるようなひとの形をした紙に、自分の名前と年齢を書き込みます。書き込んだひとがたの紙で、頭のてっぺんから、足の先まで、まんべんなく撫でます。
あなたの名前が書かれた、ひとがたの紙は、あなたの身代わりです。
あなたに付いていた穢れや罪、更には病の原因となる悪いものを、ひとがたの紙に移すのです。
最後に、息を吹きかけて魂を入れ、用意されている場所、川に流したり、お焚き上げをして終了です。
悪いものを取り去ったので、無病息災の祈念にもなります。
そもそも“ニンギョウ”とはなにか?

昔から、人形はオンナノコの遊び道具として存在してきた歴史と、呪いや呪術に使われてきた歴史があります。
古くは、平安時代の貴族のオンナノコが遊んだという記録があるそうです。
また、文化と結びつき、文楽(人形浄瑠璃)に使われたり、郷土人形として存在してきたものもあります。
一方で、(わたしは、こちらの方が詳しいのですが)、誰かに呪いをかけるための道具としても使われています。
よく知られているところでは、呪いの藁人形や、ブードゥーの泥人形ですね。
ある意味、こうしたヒトガタが呪術に使われてきた歴史が大祓での人形祓に繋がっているのだと思います。
ただし、現在では「身代わり」の意味合いが強く、ヒトガタに感謝を込めて、穢れを引き受けていただく、そんな気持ちが大切なのだと思うのです★★★